プラスチックゴミによる海洋汚染を軽減するためにプラスチックストローを廃止し、
紙製ストローを提供していたスターバックスコーヒージャパンが、
2025年から植物由来のバイオマスプラスチック製ストローに全面切替する予定とのニュースを聞きました。
確かに紙製ストローは途中からグチャグチャになるし口当たりも良くないので大賛成ですが、
そんな地球に優しいプラスチックがあるなら、初めから採用すれば良かったのに・・・とも思います。
バイオマスプラスチック製ストローが低コストで作れるようになったんでしょうか?
あるいは、環境に配慮して紙製ストローにしたのに、
こんなにブーブー言われるとは思わなかっただけかもしれません。
何はともあれ、地球環境保全という観点からは目の敵にされていたプラスチックもどんどん進化している事は確かなようです。
すごいプラスチックという点では、ドレスシャツに使われるプラスチックボタンも負けてはいません。
そもそもドレスシャツに使われるボタンの素材は主に
天然の貝ボタンとそれを真似て作ったプラスチックボタンがあります。
貝調のプラスチックボタンはその光り方や模様に至るまで精巧に作られており、
素人目には見分けがつきにくいです。
ここで貝ボタンとプラスチックボタンの長所をまとめてみましょう。
<貝ボタンの長所>
・特有の個性や風合いがある
・環境負荷が少ない
・比較的滑りにくい
・耐熱性が高い
・伝統的な価値がある
<プラスチックボタンの長所>
・大量生産できる
・安価である
・軽量である
・耐水性が高い
・カスタマイズが容易である
このように貝ボタンにもプラスチックボタンにもそれぞれの長所があり、
どちらが優れているかという話ではなく、そのニーズや好みに合わせて使い分ければよいだけです。
すごく前衛的なデザインのシャツに蛍光色であったり巨大なボタンが必要なら
プラスチックボタンを付けるしかありませんしね。
私たちウィンザーノットでは、クラシックで伝統的なドレスシャツを提供しておりますので、
メインのブランドのドレスシャツには全て天然貝ボタンをお付けしております。
やはりこだわりのある本物志向の方には、貝ボタンのドレスシャツを着ていただきたいですし、
ドレスシャツを作る側としては伝統的な価値を守っていく使命もあります。
ここまで貝ボタンとプラスチックボタンは適材適所で使われるものだというお話をしてきましたが、
海洋汚染によって貝類の生息環境が悪化すれば、
貝ボタンという選択肢自体が無くなってしまうかもしれません。
そのためにもバイオマスプラスチックの普及はとても意義のあることですが、
私たちも他人任せではなく、環境保全に貢献できる事はやっていきたいものです。
まずはゴミの分別ぐらいはきちんとしないとですね。