BLOG

ノークリース、ノーライフ

2022.10.07

四方山話洋服について

 

空に浮かぶうろこ雲に秋の深まりを感じるこの頃、

みなさんはいかがお過ごしですか?

 

うろこ雲

 

スーツスタイルで過ごしやすい季節になりました。

そんな訳で、今回はスーツのスラックスの折り目についてお伝えします。

 

クリース

 

この折り目は「クリース」と呼ばれ、

スラックスのクリースは、スーツスタイルには欠かせないものです。

なぜ欠かせないのか!?その理由は以下の3点です。

 

その1、デザイン

 

そもそもスーツは、クリースを入れることを前提としてデザインされています。

クリースが消えかけてくると、

スラックスが横に広がりジャケットとのバランスがおかしくなります。

 

またスラックスを1クッションで履く場合にクリースがないと、

ただただ裾に余分なたるみのある不恰好なシルエットになります。

 

だらしない裾

 

 

その2、礼儀

 

スーツは、元々フォーマルな服装です。

つまり、自分よりも他者に対するエチケットとして着るものということです。

なので、クリースがピシッと一本入っていることが礼儀なのです。

文字通り、折り目正しく誠実な印象を与えることでしょう。

 

フォーマル

 

 

その3、体形補正

 

クリースが一直線に入ったスラックスを履くと、

O脚だろうがX脚だろうが、真っ直ぐな足に見えます。

さらに足長効果も期待できます。

 

デイビッド・ガンディ

 

このようにスラックスのクリースは、スーツスタイルには欠かせないものなのです。

 

 

余談ですが、先日、英国のエリザベス女王の国葬がしめやかに執り行われました。

そこでのワンシーンにご注目ください。

皇太子から新国王となったチャールズ3世のジャケットの袖にクリースが!?

 

チャールズ3世

 

スーツのルーツを持つ英国の王が、袖にクリースを入れているのだから、

これが正統的な着方かと思いきや、チャールズ3世の個人的なこだわりなのだとか。

 

そもそも英国の軍服には、ジャケットの袖にクリースを入れるのがしきたりだそうです。

英国において軍服は正装の最高峰で、

現在も英国陸海空軍の元帥を務める彼の責任感と誇りの現れなのでしょうか?

いずれにしても、私たちは真似をしない方がよさそうですね。