冬将軍がやってきました!
冬将軍の語源は、「general frost」で、
ロシアに遠征したナポレオンに由来した厳しい寒さを表した言葉だそうです。
それにまつわる面白いエピソードをご存じでしょうか?
極寒の地ロシアを遠征中、部下達が鼻水を洋服の袖先で拭っているのを見つけ、汚らしいので注意しました。
しかし、鼻水は垂れてくるので、今度は目立たない袖の裏側で拭い始めました。
これにブチギレたナポレオンは、袖の裏側に金属のボタンを付けて、鼻水を拭えないようにしました。
信じるか信じないかはあなた次第ですが、もし本当ならボタンなどつけずに、
鼻水を拭うハンカチでも配給すれば良かったのでは・・・
とにもかくにも、お陰様で袖ボタンという洋服の新しい文化が誕生したことは喜ばしいことですね。
少し袖ボタンについて、詳しく見てみましょう。
現代では、袖口のボタンの付けはずしで開閉できる「本切羽」という仕様と、
袖口が開かず、ボタンもボタンホールも飾りである「開き見せ」という仕様のものがあります。
「本切羽」ですと、ボタンを外して袖をまくったり、あえて袖ボタンを1つ外すといった遊びが可能です。
「開き見せ」は、袖丈補正がしやすいことと、作り手のコストが下がることがメリットになります。
スーツの袖ボタンは3つか4つが基本です。ブレザーは2つ。
1つ以下になるとカジュアルものかハイブランドのデザインものとかでしょうか。
基本的には、フロントのボタンの数+1が目安になっています。
また、袖ボタンの付け方には、並べボタン 重ねボタン(キスボタン)の2パターンがあります。
並べボタンは、袖ボタンが一列に並んでいる仕様で、
重ねボタンは、袖ボタンが重ねられてデザインされた仕様のことです。
重ねボタンは、イタリアンテイストがあり、こだわりや遊び心を感じさせますが、
冠婚葬祭などのシーンでは控えた方がベターです。
このように、袖ボタン一つ取ってみても、様々な仕様やルールがあって面白いですね。
ふと、BUMP OF CHICKEN の名曲「スノースマイル」を思い出しました。
冬が寒くって 本当に良かった~♪
君の冷えた左手を 僕の右ポケットに
お招きする為の この上ない程の 理由になるから~♪
ロシアの冬が寒くって本当に良かった
私たちに袖ボタンというファッションをくれたから。