皆さんは、アンボタンマナーという言葉を聞いたことがありますでしょうか?
スーツのボタンの留め方や外し方に関する、ルールやマナーの事です。
「崩し」も「遊び」もまずは基本を知ってからです。
それでは、基本的なスーツのボタンの留め方をスーツのタイプ別に見てみましょう。
スーツのボタンには、洋服を着るために留めるという機能面と
シルエットを作るために留めたり 単に飾りとして付いているデザイン面があります。
そしてスーツのシルエットは、ウエストの辺りでくびれる「X」のラインを意識すると分かりやすいです。
極端に言えば、砂時計のようなシルエットを作りたいのです。
ですから、シングル2つボタンスーツの場合、上のボタンを留めて下のボタンは外して
「X」のラインを作ります。下のボタンは飾りです。
下も留めると「Y」になってしまいます。
シングル3つボタンスーツの場合は、上・中を留めて下のボタンは外して着用します。
ただし、シングル3つボタンスーツでも段返り3つボタンと言って、
一番上のボタンとボタンホールがラペルに巻き込まれるように付いている場合は、
それは飾りボタンで、留めると形が崩れます。
ダブルのスーツ(6つボタン)の場合、上段の2つと中段の左側は飾りで、
中段の右側だけを留めます。下段も飾りです。
スリーピーススーツの場合、上着のボタンは外していても構いません。
その場合は、ベストを着用しているため、上着のボタンが外れていてもVゾーンが保たれ、
「X」のラインが作られるのです。
さらに、スリーピースのベストがシングルの場合、ベストの一番下のボタンは外します。
このボタンはそもそも飾りの場合も多いです。
ダブルベストの場合は、着丈がウエスト辺りのベストはボタンを全部とめて、
長めのベストは一番下のボタンは外します。
もちろん、ウエストの辺りでくびれる「X」のラインを作るためです。
いかがだったでしょうか?
これを踏まえて、「崩し」や「遊び」に挑戦してみてください。
※ ケネディ大統領
とは言え、ビジネスのときは、アンボタンマナーを守った方が無難です。
ほんの些細な失礼から関係性が崩れてしまってはいけませんからね。
人間関係も、ボタンの掛け違えにご用心ください。