サスティナブル(Sustainable)=「人間・社会・地球環境の持続可能な発展」
これからの社会を考える上で欠かせない概念であり、掲げる目標もありますね。
しかし、そう堅苦しい話ではなく、
今回はサスティナブルの持つ魅力について 身の回りのことから考えてみようと思います。
ご存知のように日本には、茶道という伝統文化があります。
単に美味しいお茶を飲みましょうということではなく、
おもてなしの精神や 使用する道具の芸術性など 様々なファクターによって成り立つ文化です。
この写真は、茶道で使う茶碗ですが、ひび割れた部分を金で補修してあるのが分かります。
これは「金継ぎ」と言って、
もったいないと思う気持ちで 物を慈しみ大切にする日本人の精神と、
唯一無二で自然のデザインが施される芸術性が見事に融合された伝統技法です。
※ 公共広告機構のCMのもったいないおばけ
400年以上前の技法ですが、この概念はサスティナブルに他なりません。
さらに、「金継ぎ」がサスティナブルとして優れているところは、
持続可能なだけではなく、その価値や魅力がアップしている点です。
この日本人の考え方が世界中に広まれば、未来は明るいと思います。
と、、、日本人独自の精神性からくる文化であると思い込んでいたら、
こんなお方がいらっしゃいました。
チャールズ皇太子、言わずと知れた英国王位継承者です。
スーツの上着の裾のほうを見てください。
割と大きめの継ぎはぎがあります。
世界的なウェルドレッサーと知られるチャールズ皇太子・・・しかもお金に困ることはなさそうです・・・。
革靴もよく見ると複数にわたって継ぎはぎがあります。
しかしピカピカに磨いています。
つまり、これが自分に合うものを仕立て、それを一生着ようとする英国の精神です。
私は、物を大切にする人間であり、国民のことも決して見捨てたりはしない― と雄弁に語りかけています。
物を慈しみ大切にする日本人と通じる部分が少なからずありそうですね。
魅せるサスティナブル。
私もこの精神を忘れずに洋服を着ることを楽しみたいと思います。