新しいものが次々に生まれ、次々に捨て去られる今日この頃です。
音楽でもお笑いでも一発屋が当たり前で、二発目が出たらもうスターです。
ファッションもしかり、ファストファッションと呼ばれる
流行を取り入れた安くて短いサイクルで販売される商品が、若者を中心に消費されてゆきます。
「一日に何回もファストファッションで買い物をするなんて、少しは疑問持てよ。一着の服を選ぶってことは、一つの生活を選ぶってことだぞ。」
日本が世界に誇るファッションデザイナー、ヨウジヤマモト氏の言葉です。
もちろん、ファストファッションを否定しているわけではなく、
ファッションとは生活の一部なのだからもうちょい立ち止まって考えてみようよってことを言いたかったんだと思います。
実際にファッションには、生活の中で廃れることなく形を変えながら生き続けるものが存在します。
というわけで今回は、元々は一部の民族の衣装だったものが、
ファッションとして広く愛されているものを特集します。
1.チロリアン
オーストリアからイタリアにまたがるアルプス山脈近郊のチロル地方の民族衣装。
チロリアンブーツやチロリアンテープが有名です。
2.グルカサンダル
19世紀に英国領だったインドにて、現在のネパール人にあたるグルカ族の兵士たちが履いていたシューズが由来です。
3.ノルディックセーター
ノルウェーなど北欧の民族の伝統的なトナカイや雪の結晶などのモチーフや幾何学模様のセーター
4.キルトスカート
スコットランド伝統の男性用民族衣装。
タータン柄のウール地を腰に巻き付けピンなどで留めてスカートのように履きます。
5.オルテガ柄
アメリカのニューメキシコ州チマヨ村のスペイン系開拓移民オルテガ一族に伝わる
ネイティブアメリカンの三角形やひし形を組み合わせたような幾何学的な模様。
6.アロハシャツ
1800年代半ば、ハワイに移住した日系の人々が、ポルトガル人が持ち込んだパラカと呼ばれる作業着と出会い、
それを着物や浴衣で作り直したことがアロハシャツの起源と言われています。
※ 映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブラッドピット氏
いかがだったでしょうか?
消費しても消費しきれない歴史の重みを感じますね。
みなさんも世界中の民族が生んだスローなファッションをお楽しみください。