毎日ニュース番組では、各地の最高気温が報道され、熱中症対策が叫ばれますが、
みなさん、お変わりありませんか?
メンズファッションの世界では、今でこそ緩くなりましたが、
ドレスコードがあるために、ジャケットやネクタイを着用を余儀なくされた時代がありました。
現代でもTPOによっては、スーツにネクタイが基本だったりします。
そんな中で、『涼しい男』であるために、様々な工夫がされてきました。
なぜ『涼しい男』という表現を使うのかというと、
夏のメンズファッションにおいては、自分が涼しいということだけではなく、
他人から見て涼し気であるという要素が重要だからです。
例えば、ネクタイがシルクだろうがリネンだろうが、本人の涼しさはさほど変わりませんが、
他人から見れば、リネンのネクタイの方が断然 涼し気です。
そんな『涼しい男』であるための工夫として代表的なのは、
1.シアサッカーや麻などの涼しく軽やかな素材を使う。
2.ジャケットの裏地の背中の部分を無くする。(背抜き・背無し)
3.白っぽい色を選ぶ。
そして、忘れちゃいけないのが、パナマハットに代表される夏のハットの着用です。
これは、本当に涼しいし涼し気だしカッコいい、まさに『涼しい男』のアイテムなのです。
ここで、パナマハットの歴史を簡単におさらいしましょう。
パナマハットは、500年以上前からエクアドルの人々が、
赤道直下の日差しから頭部を守るため被っていた、トキヤ草の帽子が起源です。
なので、パナマ発祥ではないのですが、
20世紀に入り、セオドア・ルーズベルト大統領がパナマ運河訪問時にパナマハットを被ったことで、パナマハットの名称が定着しました。
さらに、ジャンポール・ベルモンドやアラン・ドロンなどの俳優によって、
パナマハットは、単なる麦わら帽子とは一線を画すドレッシーな伊達男アイテムとなります。
※ 映画『ボルサリーノ』のジャンポール・ベルモンド(左)とアラン・ドロン(右)
アラン・ドロンのハットのツバの前を下げるオーソドックスな被り方もいいですが、
ジャンポール・ベルモンドの左だけクルっと上げる被り方もカッコよすぎです。
私のパナマハットは日本人向けのツバの短いタイプです。
それでは、みなさんも『涼しい男』になりつつ、お身体にお気を付けください。