こちらの写真をご覧ください。
いつぞやのレッドカーペットに登場したジョージ・クルーニー夫妻です。
完全に目立っているのは、ジョージ・クルーニーより奥さんのアマル・クルーニーです。
なんと彼女は、女優さんではなく弁護士さんだそうです。
にもかかわらず、俳優ジョージ・クルーニーは引き立て役に回っています。
しかしそれがジェントルマンなのです。
※ ジェントルマンの鏡、ジョージ・ブライアン・ブランメルの像
教養や礼儀や思いやりのある粋な男がジェントルマンなんですねぇ。
逆に言えば、いたずらに派手な格好をすることを良しとしていないのです。
欧米では、むしろ地味なグレーのスーツは成功した男性のステータスとされているし、
そもそも1960年代前半までは、男性の服装はダークトーンのみでした。
そうなんです。1960年代後半からは、その常識が変わるんです。
突然ですが、孔雀は、オスの方が美しく鮮やかな飾り羽を持っていることをご存知でしょうか?
オスがメスにアピールするために進化の過程でそうなったということです。
※ 孔雀の求愛 右がオスで左がメス
1967年に心理学者アーネスト・ディヒター博士が、それになぞらえてこんなことを提唱しました。
「人間の男性も華やかな色を身にまとうことで、より魅力的になれるのだ!」
その言葉に端を発するムーブメントが、いわゆるピーコック革命です。
英国王室御用達ドレスシャツブランドのターンブル&アッサーは、
ミュージカルの衣装製作を行ったノウハウを活かし、
スーツの胸元を明るく華やかに飾りピーコック革命の発展に一役買いました。
実際にそれ以降、男性ファッションは豊かな色彩に彩られていきました。
スーツスタイルでもネクタイやポケットチーフを差し色にするようなファッションが流行していきます。
そして現代では、ビジネススタイルの自由化が進んでいます。
自由化とは、単にカジュアル化ということではありません。
今こそ華やかにドレスアップした上品なビジネススタイルを取り入れてみませんか?
ピーコック革命は、今なお進行中です。