今回は、ちょっとマニアックなお話なので、軽い気持ちでお読みください。
どんなものにでも大抵は名前があり、その名の由来があります。
「名もなき詩」も「名もなき詩」という名のMr.Childrenの曲ですし、
そう名付けられた意味がきっとあります。
ドレスシャツのディティールの中にも、ほとんどの人が知らない名前があります。
ガントレットボタン。
ドレスシャツの袖の開き部分を留めるためのこのボタンのことです。
役割としては、諸説ありますが、
・袖の開きから肌が見えないように
・腕まくりの時の調節のため
・デザイン(飾り) etc.
ただ、私もガントレットの意味は知らなかったので調べてみました。
真っ先に出てきたのは、クリント・イーストウッドの映画『ガントレット』(1977)です。
見たことない映画ですが、このポスターの感じからすると、
ガントレットの『ガン』は、『 GUN(銃)』のことでしょうか?
つまり、銃を撃つときにシャツの袖が邪魔にならない様に腕まくりするためのボタン・・・
いやいや、よく見るとクリント・イーストウッドは最初から半袖です!
しかも、英語表記では、『GAUNTLET』でした・・・。
【ガントレット(gauntlet, gantlet)】
1.ヨーロッパなどの甲冑の一部で、手を防護するために着用する手袋状の防具。
前腕部も覆っていることが多い。籠手。
2.ガントレット (刑罰) – 軍隊内での刑罰、あるいはアメリカの西部開拓時代における私刑の一つ。
おそらく、クリント・イーストウッドの映画『GAUNTLET』は、2.の意味で使われているのでしょう。
それでは、ガントレットボタンの由来は1.の甲冑の手袋なのでしょうか?
この甲冑の手袋、観察してみると上下の金属を繋ぐための革製のベルトや金属の留め具などが付いています。
位置的にはガントレットボタンの場所に近いですね。
おそらく、これが由来なのだと推察します。
こういう事には諸説ありますので、また何か情報がありましたらお知らせください。
「いや、こんなマニアックな話、もうどうでもいいよ!」とおっしゃりたい気持ちも分かります。
しかし、
中世では騎士たちが、現代ではビジネスマンが、
剣をペンに持ち替えて戦っているその共通点こそが、ガントレットである
と思うとロマンのある物語に感じるのは私だけでしょうか?