最近、遅ればせながら録りためていたドラマ『ラストマン-全盲の捜査官-』を見ています。
全盲のFBI捜査官(福山雅治)と日本の刑事(大泉洋)が次々と事件を解決していくバディもので、
ハラハラドキドキといつも楽しく拝見しています。
しかし職業病といいますか、すぐに気になった点があります。
それは、福山雅治さんのスーツ。
大泉洋さんはじめ日本の刑事の方々は、シングルの典型的なビジネススーツですが、
福山雅治さんはダブルのスーツです。
これが単なるダブルスーツだったらそこまで気にならないんですが、
ラペル(ジャケットの下襟)の仕様がノッチドラペルです。
ラペルの仕様は色々とありますが、大多数がノッチドラペルかピークドラペルです。
ちなみにノッチは『V字型の切り込み』という意味で、ピークは『尖った部分』という意味です。
そしてご覧のように、シングルスーツならノッチドラペル、
ダブルスーツならピークドラペルが一般的な仕様です。
なので、福山雅治さんのスーツのようにダブルスーツなのにノッチドラペルだと、
「おっ」と思ってしまいます。
シングルスーツの起源は、19世紀イギリスの貴族の執務服や平服だと言われています。
ボタンが少ないのも、着換えやすく動きやすいことにポイントがありそうです。
刑事という職業柄を考えるとやはりシングルスーツの方が適しているのかなと思います。
ダブルスーツの起源は、軍士官のコートや乗馬用の服装なので、より重厚で格式高く、防寒効果もある仕様です。
福山雅治さん演じるFBI特別捜査官は、ステータスもスキルも高いが偉そうにすることなく、
実は人間らしく優しい一面があり、なおかつ少し変わり者という人物像です。
おそらく、スタイリストさんは、ステータスとスキルをダブルスーツで表現し、
ノッチドラペルで優しさを表現したかったのでは?と個人的には思います。
そしてよく見ると、本来前ボタンが2列あるはずのダブルのスーツですが、
ボタンは1つしか見当たりません。
これは、完全に変わり者です。
ちなみにこのスーツのブランドは、PRADAだそうです。
人物像にお金持ちというのを追加しておきますね。
それではまた。