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ツイードと共に生きる

2024.11.20

四方山話洋服について

 

インスタグラムのフォロワーさんで、よくコメントを頂くだけでなく、

骨董品とも言うべきシューストレッチャーをお譲りくださったOさんという方がいらっしゃいます。

大変ありがたいです。

 

シューストレッチャー

 

そのOさんが先日、「広告か何かに使って下さい」と年代物のツイードのスーツを送って下さいました。

感激です!ありがとうございます!大切に使わせていただきます!

80才の会長が一目見て「懐かしい~」と言っていたので、今やお目にかかれない相当な代物だと思います。

 

ツイードジャケット

 

そもそもツイードとは、スコットランド発祥の羊毛で作られた生地で、

漁師さん達が雨風をしのぐために使われていた作業着がルーツと言われています。

それが時代とともにその素材感が注目され、ジャケットやコートに使われるようになり、

英国クラシックな秋冬素材の代表になりました。

近年では、英国回帰のファッショントレンドに乗り、

カジュアルファッションやレディースファッションとしても非常にポピュラーな素材です。

 

ハリスツイード

 

みなさんも、ハリスツイードのマークをどこかで見かけたことがあるかもしれません。

それほどツイードが身近な存在になったということでしょう。

 

しかし、それをもう一度考えさせられる、白洲次郎氏の有名な言葉があります。

 

「ツイードなんてぇのは、手に入れてからすぐに着るもんじゃない、
3年ぐらい軒下に吊るして雨ざらしにして、くたびれた頃に着るもんだ。」

 

白洲次郎氏

 

白洲次郎氏といえば、戦後の総理大臣吉田茂氏の側近で、

英国ケンブリッジ大学に留学し本場の紳士道を学んだ洒落者です。

ジーンズを初めてはいた日本人とも言われるお方です。

 

そんなお方の言葉にはやはり含蓄があります。

ツイードは丈夫で硬い生地だから、自然に馴染ませてから着なさいということなんでしょうか?

でも裏を返せば、こうも受け取れます。

ツイードのつまみ食いで、クラシック感やヴィンテージ感を取り入れた気になって

チャラチャラしてんじゃねーよ!

いや考えすぎか・・・

 

と首をひねりながら、YouTubeを流し見していたら、

お笑い芸人 さらば青春の光の森田さんが、

所ジョージさんの世田谷ベースに行ってこんなことを言われていました。

 

「ミリタリージャケットとかは、自分でワッペン付けたりした後、

雨ざらしで吊るしたり排水溝の近くに置いといて、3年位経ってから着るんだよ。」

 

ヴィンテージ加工中

 

えっ!?白洲次郎氏とおんなじだ・・・。

 

何となく腑に落ちた気がしました。

白洲次郎氏の人となりはよく分かりませんが、所ジョージさんがお洒落なのは分かります。

しかもスゴく自然体ですよね。

いかに自然に着るかがファッションの極意なんですね。

 

白洲次郎氏、所ジョージさん、そしてOさん。

諸先輩方の域にはまだまだ及びませんが、服を自然に着るということを肝に銘じて、

これからもファッションを楽しんでいきたいと思います。

 

ツイードジャケット